コマンド拡張で学ぶVZマクロ入門 #54

s==0(編集モード)

行編集のキャンセル

戻り値 r：常に0

s==1(文字列入力モード)

無効

s==2(コマンドラインモード)

無効

s==3(ファイラーモード)

無効

s==4(メニュー)

• メニューのキャンセル
• メニューの戻り値として以下の値をrにセットする

戻り値rの内容

• 下位7ビット：コマンド番号54==$36
• 上位9ビット：フラグやカーソル位置
  • 最上位ビット：特殊キー入力フラグ
  • 次の7ビット：カーソル位置
  • 次の1ビット：コマンド／マクロキーフラグ
  • リードオンリーメニューでは上位オクテットに$FF

s==4(1文字入力モード)

無効

マクロによる利用

このコマンドの拡張は，あまり行われないと考えられるので，敢えてマクロでの利用を説明する。

下記の例は，いずれも削除バッファを文字列のスタックとして活用することを意図したもので，m.gann師の削除系コマンド拡張である。

拡張・行頭まで削除

18 ^[BS] ""     ;Del <- (43)            ;[\] Copy, view too
        ?. (ks&1)?{ &s #] mr[-,
                #18 #54 mr], #?. }
        #18

拡張・行末まで削除

19 ^[DEL] ""    ;Del -> (65)            ;[\] Copy, view too
        ?. (ks&1)?{ &s #] mr[-,
                #l #54 mr], #?. }       ;#] mr[-, #l mr], #54
        (mb*kx[!&&mr-$80) #l ?#g kx],

いずれも，編集行に変更を加えることなく，削除バッファに比較的長い文字列を格納することができる。任意の場所にテキストを複製するもよし，検索文字列ウィンドウに出力するもよし，非常に有用な拡張小物マクロと言ってよいだろう。これを実現できるのは，すべて#54コマンドが存在するおかげである。