コマンド拡張で学ぶVZマクロ入門 #07

s==0(編集モード)

• スクリーン上で1桁左にカーソルを移動
• スクリーン左端からは上の表示行末に移動
• 論理行頭からは直前の論理行末に移動

戻り値 r： 0=移動成功，-1=ファイルの先頭で移動失敗

ファイル先頭で実行した場合，カーソルは移動できず命令失敗でrに-1（通常は成功で0）を返す。

マクロでファイル先頭に向かっての処理では，戻り値を判定しないと無限ループに陥る可能性がある。cpはオフセット値なので大きなファイルではあてにならないし，ロングポインタは煩雑なので推奨しない。

s==1(文字列入力モード)

• 入力窓の中で1桁左にカーソルを移動

編集モードと異なり，入力窓の左端で実行しても戻り値は得られない。このため入力窓の左端にカーソルがあるかどうかを判定するには，lx（表示カーソルの桁位置）を参照することになる。無条件で左端にカーソルを移動してよいのであれば，#<（論理行頭への移動）を使用する。

s==2(コマンドラインモード)

• 1桁左にカーソルを移動

生のDOSプロンプトと異なり，カーソルを移動しても文字は消去されないので，編集を加えることもできる。編集モードと異なり，コマンドラインの左端で実行しても戻り値は得られない。このためコマンドラインの左端にカーソルがあるかどうかを判定するには，lx（表示カーソルの桁位置）を参照する。無条件で左端にカーソルを移動してよいのであれば，#<（論理行頭への移動）を使用する。

s==3(ファイラーモード)

• FV==1(ロング)/fg.0==0(単窓)：上に移動（#05と同じ）
• FV==1(ロング)/fg.0==1(複窓)：窓換（#93と同じ）
• FV==5(ショート)：左に移動（左端で前の行の右端）

s==4(メニュー)

• メニューのキャンセル
• メニューの戻り値として以下の値をrにセットする

戻り値rの内容

• 下位7ビット：コマンド番号（r&$FF で取り出し可能）
• 上位9ビット：フラグやカーソル位置
  • 最上位ビット：特殊キー入力フラグ
  • 次の7ビット：カーソル位置
  • 次の1ビット：コマンド／マクロキーフラグ
  • リードオンリーメニューでは上位オクテットに$FF

= test = by H_ear
#if 0
メニューで押した特殊キーの戻り値を見る
#endif
* mad for VZ!
1 ^\ "" ?. !01 &> (r!=-1)?>^ &d #] .                    ;リードオンリーメニュー
;       (s)?. !01 (r==-1 || r==0)?{ &> . } &> >^        ;カーソル表示メニュー
0:
#if tVZ
        &m("Result: %d %u $%x %b / &$FF: $%02x(%d)['%c'] {&%02d}",r,r,r,r,a,a,a,$ff-a)
#else
        &m("Result: %d %u $%x / &$FF: $%02x(%d)['%c'] {&%02d}",r,r,r,a,a,a,$ff-a)
#endif
        (r)
* p
1       "",34,1,,-1
        "...Hit any key ↑=FF05h ↓=FF06h"
*

s==4(1文字入力モード)

無効

マクロによる拡張

基本的なコマンドのため提示しない。